2013



5月

美しい五月に






5/31





・サミシサは

  こころに流れる血 なのかもしれない


汚れなければ  洗えないんだ



・そこにあるのは

    サミシサ  ですか?


絶望が  僕を優しくさせるのです



抑制は衝動を増幅させてしまう


禁断っていう名の天使だろ?

君はさ


・考えると感じるの間


考えると感じるの間

信号待ちで見た 短くて甘い夢

バス停に集う宝石達の横顔

考えると感じるの隙間


曖昧で そして柔らかい

言い訳に満ちた想像が


たぶんこれは 僕の狂気で

そして 信号が

黄色の次の絶望に変わった時

ほんの短い君を感じたりしる


考えると感じるの間

こころと宇宙の隙間




5/26



しあわせってね

 思い出すもの なんだよ


5/20


・絶対を振り回していいのは

 嘘つきと神様だけです



・魂は 愛の記憶を忘れない


・すべて あるいは からっぽ


殺すことも 生きることも

死ぬことも 愛することも

しあわせも それを奪うことも

嘆きも 忘却も


 すべてがここにあり 

 すべてはどこにもない


憎むことも 生かすことも

悲しみも 独りよがりも

恍惚も 放心も

ため息も 窒息も


 すべてがここにいて 

 だれもがそれをしらない


絶望は 夢の子供で

呪いは 祈りの一種で

想いは 思いからしか生まれず

僕らは 幻想の産物なのだけど


 すべては 僕の中にいて 

 すべては 時空に彷徨う


信じるから 哀しいんだ

願望は 凶器なんだ

痛いなら 痛むしかないのさ

光は 入れ物になれないよ


絆創膏も 愛撫も

すべても 空虚さえも


 すべては ここにある 

 だから ご機嫌じゃないか




5/16


まるで 自由を恐れる 小鳥のようですね

生きることは 少し汚れることです





5/12






・女は 女優を隠している

 女優は 娼婦を

  娼婦の気配を含んでいる



・じわりとドブさらいの倦怠が忍び寄る夜である



呪いより深く

痛みより残酷な



5/10


胸がいっぱいで

なぜかいっぱいで

夜を想った


月はお休みなのさ

代わりに吸い取ってくれる優しさを探して

僕はまた夜を彷徨たんだ


発情は罪だから

世界中が罰を受けているのさ

知らん顔の闇が跳ねのけた想いが

割れたガラスのように落ちてくるから

書き留める指も額も心も血だらけだ


どうしてない場所を探し続けているのか

わかっているんだ

わかっていうんだろう?

きみも


純情は呪いだから

世界には救いがあるだろう

そして僕は

スイッチの切れた偶像を愛撫し続けた

永遠の意味が分かるまで

永遠の寝息が途絶えるまで


 ・手抜き更新


5/8




プレミアやブンデスとかには 勿論かないません 常にエレガントな魔法が

繰り返されることもありません 

でもね そこにあるのは手の届く物語なんです 一万人がため息をつき 一万人が歓喜する空気です

どんなにしょっぱくても まぐれで入れた1点を  残り時間いっぱいに 無様に守り続けるような

試合でも スタジアムに足を運び 目撃者の足場から 前のめりに逸脱してしまえば

ひとつの命の細胞になってしまうのです

歴史に参加しているのです 弱さを痛み 奇跡に歓喜し そんな そんな

どうぞ 一度小瀬にいらしてください  肌で感じないと 愛には辿り着けないのかもしれません






聞こえてきそうな予感がする

落ちてきそうな疼きがある


少し冒険で ちょっとイタズラで

ジョークに絡めて スキをばらまいたり


湧き上がる気配がする

震え出す未来が見える


少々泪で ガッツリと妄想でさ


君はまた目を細めて

ある種の放電を繰り返す僕に呆れるんだね

触れたら少し

魔法が掛かるのにね


あのね

鍵の掛かったドアを開けるのに

魔法は使えないんだ

そんな時僕は祈るのさ

 ホントにひ弱に

  イ ロ ル だけっ


 祈りに魔力は宿らない 乗せちゃ祈りじゃないんだ

 だから僕の飛び切りの魔法は 世界を変えられないんだけど


でも夜だし

目を瞑れば僕らだしさ


ねえ 聞こえた?

僕 今 聞こえなくなっちゃったけど


ドアを開けなよ

そしたら 君が溢れ出すから






・世界中がサミシサを隠している


5/6



 真夜中の指先が埋めようとした隙間が

 あなたを輝かせる源なのかもしれません 


5/4



 夜に接続したプラグが 

 魔性を帯びた迷路を伝わって 

 君に届いたらいい

 

 奇跡を気取るほど神聖でもなく 

 必然と胸を張るほど愚かでもない


 スパークした産毛が 

 物語を拒んで

 真空管の余熱だけが 

 僕らの痕跡になった

 

 純情と卑猥を織り込んだ気配が

 今 この夜を支配している

 

 ため息よりも抱擁を

 投げキスよりも唾液を


 窒息がオーバードライブして

 朦朧がフードバックしている

 グルーブが狂気を帯びはじめている

 

 透明なリフレインが

 ただ永遠を刻み続けていた


5/3


君を捏造するのが下手になった僕は

はらりと落ちてくる あの閃きを

拾うのも下手になってしまった


書かないということは 書けないとは少し違っていて

もし仮に そのキラキラが 純な輝きを持っていたとしても

書き留めて 人目に触れさせようという企みの中には

少なからず 自己愛を含んだ汚物が紛れ込み

それを承知で 尚かつ 自己陶酔の力を振り回して

詩人もどきが 完成するのである


どうしても欲しい震える狂おしい想い

小さな幸せに完結した晩年

五月はだけど美しいだけだ

君と同じさ

キスひとつ落としやしない







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