2012



5




5/28


迷ったら聞いてみる

迷ったらココロにね

そんなのオカシイよ

なんて言わないで

迷ったら聞いてみるのさ

嘘つきなココロってヤツにね


ココロなんて全部知ってるよって?

おやおや そいつは大変だ

問い詰めて黙り込んだココロに

逃げ道も用意してあげないなんてね

全然壊れやしないけどさ

壊れちゃうよ

そのままじゃさ


迷ったら聞いてみるんだ

迷ったらそのココロにね

黙り込んでうつむいたココロを

それでも抱きしめてごらんよ

痛みの場所がわかるからさ

ホントだよ

感じるはずだよ


どうにもならないことは

やっぱりどうにもならないけど

転がりたい場所があるなら

見つめちゃうしかないじゃない?

見つめちゃうしかね


迷ったら聞いてあげよう

ココロは心も演じるけどね

迷ったら聞いてあげよう

迷ったら柔いココロにね



5/26


死は自由さ

実はすべて自由さ

自由は でも少し恐怖で

左手の運命線を眺めてしまったりする

感覚を恐れて思考が揺らめいてしまうから

ぼんやりと

ただぼんやりと

ありもしない本心をなぞってみる

宇宙とココロとやらの境界線に

輪郭としての肌があって

裸体を隠しながら

ココロを愛撫されたがる

ボクラという奇妙が浮かび上がる


だから夜は時々

死より優しいのかもしれない

散ることを怖れて

咲くことを拒んだ花の後ろ姿には

イビツで素直な求愛の

滴り落ちる断面が浮かび上がる


意味は堕落だ

砂漠はラクダだ


意味は堕落だ

砂漠はラクダだ


意味は堕落だ

砂漠はラクダだ

http://www.yin.or.jp/user/gonta/noyouna/Atye1rwCQAQCPKl.jpg



5/21


・愛撫と窒息


僕の中の冷静が

欲望を鼻で笑った


 君の冷淡な優しさがが

 その茶番を踏みにじっていった


そんな風に境は流れていた


 こころを言い訳に

  肌を生け贄に

   惨状を見世物に

 さみしさもお笑いに


っか


 さて



存在しない探し物は

夢とは言わないんだ

承知の上...

だよね

答えないだろうけどさ


あのさ

汚しても平気だよね

深呼吸しても苦しいんだろ



5/20



やっぱり君が脳味噌な中に溢れるので

話しかけるように吐き出してしまおうかと思います

やっぱり君が脳味噌な中に溢れるので

届かないように君以外の世界にだけ 内緒話なんです


暗号でもいいんです

泣き叫んでください

体温の 呼吸の 鼓動の 気配の

ほとんどは苦役ですとも

その上でね

暗号でもいい

泣き叫んでください


伝えようとする衝動の

こころの全てを表現出来ない苦しさを

それでも乗り越えて

伝えようとしてください


不幸なことに僕らは想うだけで伝わる力を失ってしまっています

だけど残念なことに空白を埋めようとする想像力が

少しだけ残っています

少しだけですけれどもゼロじゃありません

伝わる可能性も もちろんね


伝わるかもしれません

世界にも そして自分にもね

自分自身に隠し事がないなんて

そんな幼稚な嘘は認めてあげませんよ

だから 泣き叫んでいいんですってば


あっ 脳味噌の中に溢れた君が静かになりました

僕は何を隠していたんでしょうね

半分ぐらいならわかりますよ

全部なんて死んじゃいますよ

だから暗号に混ぜるんです


この後の空白がね

僕の全ての痛みです

じゃ













5/16


太陽の匂い



花は命の爆発で

名もなき命の静かな爆発で

雑草達の精一杯の求愛に

僕はあの太陽の匂いを思い出した


昼の陰影の残酷なほどにシャープな世界と

夜のささやく曖昧な幻想と

どちらかだけが真実だと信じるなら

僕らの世界はペテン師の涙と同じになる


意味と無意味が

時空と博愛が

欲望と口笛が

ため息と耳たぶが



太陽の匂いはしあわせの記憶の中にあって

目を瞑って深呼吸する自由が僕にはある


あのね

耳たぶに触れたいんだよ

思い出せるさ

この指先がね



5/13


僕はただ 恐れも羞恥もなく 剥き出しのアイシテルを 

その子宮に ずしりと響かせたいだけなのです



・予言のように



予言のように狂った

予言のように静かに


予言のように狂った

予言よりも秘かに


チマナコな狂気を

もう一人の僕が笑う


予言のように想った

予言より無惨なクチビルで


致死量に満たない求愛が

僕らをまだ生きさせてしまうなら


予言のように仄かに

窒息のようなそのキスで






5/12


・身延線にみとれて



二両編成の哀愁が

僕らの夜を横切っていった

鉄橋をポリリズムで刻みながら

ため息を海の方にでも

運んでいくのだろうか

その後に残った余韻混じりの雑踏には

やっぱりあの哀愁が浮かび上がっていたんだ


君の絶望とやらに接続した僕は

窒息の向こうの透明に目を細めながら

体温を失っても

サミシサは消えないんだろうなと

意味もなく感じたんだ

意味もなくね


生を無駄遣いしてもいいなら

命という大いなる暇つぶしも

あながち悪くないさ

恋に含まれた嘘で

もう塗り潰さなくてもいいんだ


 さみしくていいのさ



二両編成の哀愁が


僕らの世界を横切っていった


僕らという感傷を横切っていったよ



5/11



二両編成の哀愁が

僕らの夜を横切っていった

鉄橋をポリリズムで刻みながら

ため息を海の方にでも

運んでいくのだろうか


君の絶望とやらに接続した僕は

窒息の向こうの透明に

目を細めながら


生を無駄遣いしても


未完)


59/


・恋するスイッチ


恋にスイッチはない

いつの間に落ちて

もがくほど溺れてさ


引力が連鎖して

加速度が胸を締め付けたら

苦しみを楽しもう

それが命への礼儀ってものだからさ


アイシテイルを噛み締めて

雨に打たれたい衝動が踊る



閉じられた鎧越しでも

愛撫は届くかもしれないと

錯乱した僕は

非売品の吐息を探し続ける


恋にスイッチはない

体温と嘘と毒の混じった

その甘いキスで


恋にスイッチはない

命のコンセントを

どうか

どうかひと思いに


5/5



甘酸っぱい夢へと続く物語を踊る

欲望ひとつ殺せないで

甘酸っぱいだけの夢へと続く物語を踊る


自己申告の優しさは

なぜあんなに汚いのだろう

手前味噌な頬と


5/4



月の畔

水面にはココロの水平

こんなに静かでも

揺らめき続けるという宿命のような


寡黙な僕の内側に充満する

逃げ道を探すギリギリの内圧

素直な衝動には

もう手遅れな引力を

クチビル寸前で張り付いた

考え過ぎの殺し文句が

台無しにしていた



僕らの畔


至近距離の深呼吸


耳たぶにキスしても


月は見逃してくれるだろうか






5/2


深読みし過ぎな沈黙

深爪し過ぎた指先

優し過ぎてイケないのは百も承知の

深読みし過ぎな


ココロの窓としての眼球が

一人称を通り過ぎて

人ごとのような世界を覗き込んでいた


 天使を捜してるのに

 天使は僕を捜しちゃいないってこと

 天使に見えたらたぶん偽物

 過去形の風の中でだけ

 時々見つかる

 いや

 見つかった気がするだけだけども


感じて欲しい心臓を見せびらかしても

生々しい毛穴を

不自然なファンデーションで

埋め尽くした流線型は感じちゃくれない

下品に装飾された爪先が

凶器のような殺意を帯びたまま

シーツの上を踊るだけだ


10分前を知らせるアラームが

ようやく僕の沈殿と誰かの演技の幕を下ろした


深読みし過ぎな沈黙

深爪し過ぎた指先

時間切れを握りしめて

時刻表に明日を探した

時刻表に愛を探した


5/1







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