2011年

5月

そして と だけど の間に浮かんだ

5/31

・おやすみ 五月



ほとんどがゴミ
じゃなきゃ綺麗事
ひとりよがりのママゴト遊び
優しいを羅列するひ弱
キレイだけで綺麗が描けると
信じる愚かなる平凡

中には一握りの奇妙があって
そんでもって
一粒かもう少しか
掛け値なしの繊細がある


ホンモノ?
生き残らないよ
可能性ゼロなんだ
そういうもんだって

嘘が下手なゴミでいいじゃない
図太くて醜い綺麗事でいいじゃない
夢だらけのゴミとか
ゴミだらけの夢物語とか

 

5/30

・ 想う

夏を想う
 風を想う
  夜を想う
   恋を想う

 君を想う


 空を想う
   肌を想う
     汗を想う
       蜜を想う

         君を想う


 世界を想う
  独りを想う
   僕らを想う
    傷を想う

 ただ君を想う
  ただ君をだけを想う


 祈りのように
  呪いのように

 

・詩人とは キヅキ だ  ふと あっ と おもう そして 「あっ』を噛み締めることだ

・雨を楽しめるこころは たぶん やさしい

5/28


何か足りない朝を
iTunesの気まぐれDJと
インスタントコーヒーで埋めてみる 
すぐにお気に入りのキャロル・キングが
切れそうな琴線をくすぐってしまい 
そして脳味噌の中に 
メロディー未然が 
言葉以前が溢れてしまうから 
僕はまたもとの音のない世界に泳ぎ出す
僕の中で すべてがうごめき出して
切なくて 嗚咽に震える

この瞬間に感じられないなら
それを書き留められないなら
もう僕の詩人は死んでしまうのだと
カサブタをはいで
新鮮な痛みと生々しい朱で
詩情の鼓動しているのを感じる
そんな愚かしい強迫観念
愛されたいと特別で装飾し続ける
そんな偽物では愛されないと
百も承知の雨雲があくびしている

満たされない朝が
僕らに小さな夢の種をくれる
傷だらけな君が見つけてくれる
そんな奇妙な夢かもしれない
少し息が苦しい

  

5/27

・追憶 ... 罪深き架空の

5/26

・お気楽な日々

物事を冷静に 客観的に 論理的思考の導く未来を
素直に ただ素直に バランス感覚を保ちながら
希望や願望の混入によるブレを 粛々と補正して

導かれる明白な事実を どんな風に呼べばいいか
割り引いても絶望? いや それとも 悲壮か

人生の最も美しい日々は 実はもう終わっていて
予想外の惨事は起きても 想定外の歓喜は
歓喜に巡り合う確率は 限りなくゼロに近い
とか

ダメなんだ そんなんじゃダメなんだ
いや どこかで聞いたんだけど

健全な精神って ほんの少し楽観方向に振れた状態なんだってさ
つまりは ほんの少しのさじ加減ってこと
でも そんなの無理
両極端にしか出来ないのに 一生懸命バランスさせて
すごく苦労してバランスさせてるのに
やっぱりほんの少し傾かせて保てだって
もう冗談じゃないってね

揺れて揺られてココロ
不埒に震えて
安っぽい夢とか希望とかを
お題目みたいに唱えるなんてまっぴら

ある種の幻覚を伴った高揚は
恋とか発情とか幸せとか呼ばれがちだけれども
もっと何か
究極の 普遍の マボロシじゃない確かなモノ
辿り着けないことは知っているけど
どこかにあるってことは疑いもしない

それが僕のお気楽
お気楽な日々は続く
老いらくの恋は
でもなんかちょっとやだなぁ




5/24


なくしたモノ では なくて  
まだ見つけてはいないモノ なんだ

まるで永遠の夏の世界
夏休みだけで埋め尽くされた
ひまわり達の揺れている世界
どこかで見つけた気がするのだけれど
思い出せない よね
だってね
たぶん それは
生まれる前の約束みたいなもの
だもの

あっ これかって
感じた瞬間に
命はホワイトアウトして
きれいさっぱり
風になれたりするものなんだ

なくしたモノ では なくて  
まだ見つけてはいないモノ なんだ

見つかるような気がして
まだ見つかるような気がしてさ

ねえ
感じないかい?

 

・雨はココロも濡らすから   だから 触れてもいいよ 少しだけ野蛮にさ

・どこか遠くで 夏の匂い それは胸のとても深くでうごめく 記憶ではない胸騒ぎのような記憶 草のもえる あのむせ返るような まだ 蝉の鳴きはじめる前の 微かなな予感のような透明に耳を澄まし続ける どこか遠く 

5/23

・肌は安定剤でもあるんだな

5/21

・特別をひとつください 平凡をひとつあげますから

5/19

噛み合ない言葉の

噛み合ない言葉の
絡まない視線の
沈殿していく今日が
夜と呼ばれてしまう頃

ショーケースの愛の
値札のゼロを数えながら
本当に欲しいものと
気休めに手してしまうものの
剥離していく様を感じてしまう
なぜだろうなんて問い詰めもしない
まだ壊れたくはないから

湿った粘膜と体臭が共存した
ひどく居心地の悪い気の充満した薄暗がり
いや それはただ単に情を乞う権利で
文字通り情けなく頬ずりしながら
見苦しい鼻水混じりの涙で装飾した
愛だなどと気取る余裕もなしの
情けを 迷いと出来心で粉飾された
下等な情けを乞うという
生臭い営み

己が美学を踏みにじりながら
その苦痛に悶えよがる

恥辱同士の醒めた愛撫が
シーツと深層を汚していく
闇の衣擦れを静寂に溶かしながら

もう君に愛されない月を想う
僕の劣情の根源を想う
なぜ殺してくれなかったんだ
痛みを感知してしまう
小さなココロを

噛み合ない言葉の
絡まない視線の
沈殿していく夜が
明日と呼ばれてしまうまで

5/18

詩神との残酷な晩餐

魂を少し削って
禁断との交信に臨む

詩神を憑依させ
核心からの暗号に耳を傾ける
書けぬことを書き
吐けぬことを吐く

狂気ぎりぎりの指先が
冷淡な愛撫を行間に埋め込んでいく

解読不能な
それは自己保身の為に

血を流せば愚かしく
流せねば

 

5/13

・月は眺めるものではない 感じるものだ

・夜は冒険も含んでいる

5/12


遠い空
淡い淡い上弦を少しだけ過ぎてしまったおぼろげ
寂しさを楽しめるくらいの軽さで
絶望ごっこの夜は更けていく

人肌の堕天使の
生臭い妖艶を雨に溶かして
漆黒に光沢を浮かべる

微睡みは豊潤のように甘く
絶世の寝息が
黒魔術の禁忌をそそのかしている

千切った心象の描写の
空白を埋める白濁
言葉がなんになる

いったい

 

5/11

みんな雨の中

きっと
みんな雨の中
川も雑草も
だって
みんな雨の中
春もこころも

ほろ酔いが
しらふの滑稽さを教えてくれるように
さみしさが陰影として描き出す
よそ行きのサイワイ

5/10

・恋も 煩悩だったんだ

5/9

・まだ紫を微かに残した

まだ紫を微かに残した
気配としての夜の入り口
誰かのアイシテルが
泣けない迷子に身をやつして
センチな月は少し残酷に
疼きの湿り気の隅を
爪を立てて愛撫する

潤んだ口笛が
心象の官能基に作用して
こみ上げてきた感情の突沸を
憎しみの色だけでは写実できない自分が
歯痒くて宇宙を泳ぐ

成仏できない青春の亡霊
嘘さえ心の一部なのだと
まだ紫を微かに残した
まだ紫を微かに残したままの

5/8

・毎日がオカアちゃんの日なのである この頃は

・月のイデア


感覚がココロを拒んでいる
ボンヤリで人生が充満してしまう
安物の苦悩の余韻が空白を汚したら
僕はまた
無口な君を求めてしまうんだ

五日目辺りの名無しの君は
よくある特別より優しく
僕の心象を炙り出してくれる

君のイデア
ココロに浮かべて
僕はまたマブタを閉じた
真空のささやくような吐息が
手のひらに落ちてきてさ
当たり前の不思議を
平凡という秘密入れに仕舞ったんだ

 ホントは秘密 
  なんだけどね
 

・散乱した心の

どこから孤独を演じて
何処からその孤独に酔っていたのか

曖昧なぬかるみで背伸びをする
まるで約束されたハッピーエンドの退屈に
甘えたままの反逆者

哀しみも毒も
痛みも鮮血も

なにひとつ
ナニヒトツとして

散乱した心のプロット
美学を捨てたという美学

殺し文句など
いつも売り切れだ

5/7

・命デクレッシェンド

永遠の少し手前で窒息する
命デクレッシェンド
加速度が陶酔に変性する
命デクレッシェンド

確かに僕はアイシテルから生まれて
恋から発情を差し引いた
あの近似値ゼロにおびえながらも
アイシテルを僕から
アイシテルを僕らへと

永遠の少し手前で窒息する
命デクレッシェンド
加速度が陶酔に変性する
命デクレッシェンド

夢というモルヒネ
痺れながら春を想い
サナトリウムの微睡み
酸欠の花園に落ちる

永遠の少し手前で窒息する
命デクレッシェンド
永遠の少し手前で窒息した
命デクレッシェンド

5/5

小さく生まれ

静かに終わる

5/4

・君は一体誰?

 前月へ

 

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お家に帰ろうね