2006年

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・ねりゅじょ

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・冬を憐れむ雲が千切れては浮かぶ空に、切り裂くように飛行機雲が生まれながら消え行く様を見ていた。音も届かぬ空の向こう側から小さな自分の背中を覗き込んでしまうのは、愚かなことだろうね。きっと世界はそんな些細な驚きに満ちているのだろうけれど、『気づき」はなかなか落ちてやこないし。もごもごと胸ぐら辺りにうごめく気配が言葉に変わる手前のようなあの気分を、誰もが持っている筈のアノ胸騒ぎを。下世話な日常からはぎ取れた今日という日の小さな特別。無様で歪なラブソングを歌い続ける僕という不思議なラジオに耳を傾ける。旋律もノイズも僕という同義語の一部さ。弱さは罪なんだぜ。強さは脆さの一面に過ぎないんだ。眠りが腐敗するように、時間が腐食するように、無限の一部分として宇宙にとろけようよ。発情しながら年老いていくのも、結構クールなんだぜ。(天狗じゃ、天狗の仕業じゃ)

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・純粋を気取るほど見苦しいものはない

1/28

・何も見えませんよ。だからのんきに眠くなるんです。絶対に何も見えません。

・もう欲情なんてしないさ。ただ、垂れ流すだけの日々さ。迷いだらけで素直に楽しめないんだよね。中途半端なヒントとか、ドラマ仕立ての毎日とか。目を細めて、低くささやく程度の愛情で、うなじに吐息で落書きをするとか。そんな子供じみたいたずらを涼しい顔でかましてみたいな。甘えているんじゃニャイ。眠いと子供に戻るだけだニョ。

・ねえ今夜も何も出来ない僕さ。爪を切るのさえ億劫なくわえ煙草が夜を無駄遣いしている。

1/27

・微睡む前に醒めてしまう酔いだから、どんな風が吹こうと微動だにしない僕がいる。

・ぽかりと今夜に浮かんでいる。

・どこかで日付が...

1/25

・聞き覚えのある声色。少し鼻にかかった甘い調べ。みえみえの記号の先に僕達の明日は見えない。「いつかまた」ほど残酷じゃない言葉をさよならのかわりに探しては口ごもる。トドメを刺さない拷問で歪な愛を囁こう。今夜、夢通り三丁目あたりでね。

・柔らかな4月の日だまりでうたた寝する夢を見た。優しいだけの光が、ただ眩しくて、手をかざしてしまうような日だまりの午後。書き留めきれないフレーズを惜しげもなく見送っては、またいつか逢えるだろうと、根拠のない慢心のままの僕は。言葉だけとか声だけとか心だけとか。そんな交わりに溺れてはうたた寝し続けている。枯れ果てたと安心していた患部は、思いの外にあの頃のまま。居心地の悪い気恥ずかしさと違和感が懐かしくて、現実から剥離してしまう。小銭をばらまきながら、かりそめの温もりに貪りつく。お情けの感触が鼻について幸せ未満の微睡み。こんな風に気怠いだけの冷たい季節を泳いでいる。割といい子にしているよ。でも神様に願い事なんかしてないさ。願いがなんだったのかが思い出せないんだよ。伝えたいのは今の混濁。今夜はね、割と体調がいいんだ。

1/24

・チッポケな平凡の中に無数のドラマが隠れている。諦めて眠りについた日の夢は自由に踊り始める。不安定な夜の底辺に、君の気配を並べてみるんだ。顔を持たない声として、僕は寄り添う。

・生まれたことが才能なんだよ。

1/21

・ランダムに弾き出された幾何学の化身の中に、不規則に踊り続ける気配としてだけの。消滅と反比例してしまう存在証明としての痛みは、僕らの無意識からのメッセージなんだろうね。幾重にも装飾され隠蔽され拘束されてしまった小さくて弱い心のコアにだけ、僕は語りかける。教えて、君はだれ?

1/20

・まるで愛し合ったようなフリをして逃げていく薄い光。いつも後ろめたさを懐に忍ばせて、僕は背中を丸める。明白なヒトツの、歪曲の終着点。目の前の浮かれ騒ぎは、最終弁論を先送りにしてくれるだけさ。微睡みは優しい媚薬。まるで息絶える前の微笑みのような。膝小僧が冷たいんだよ。ただそれだけさ。

・へそに力を入れて向き合うなんて簡単じゃない。すぐに逃げ出すような手なら差し出さない方がいい。安売りの言葉がお嫌いなら、手のひらの温もりだけで伝えよう。君を痛めつけるカミソリを振り回しながら一緒に血まみれになって笑ってみせよう。奈落に落ちる覚悟はあるかい?

・ようやく、普通の毎日が帰ってきた。すぐに慣れちゃうんだろうけどね。病院にお見舞いに行ってって思ったんだ。普段あまり母ちゃんの話を聞いてあげてなかったなってね。たわいのない話をうんうんって聞いてあげるって大切なんだなって。それって愛に近いよね。

1/19

・やっぱり眠いのである。あっ、かあちゃんは明日退院ですよ。

1/17

・感じる場所なら知っているさ。力加減だってね。だけど辿り着き方は謎のままさ。闇雲に差し出した指は帰り道しか覚えちゃいない。

・昨日なんだけども、驚愕の事実を発見しました。冷蔵庫の中になんと!買った記憶はあっても食った記憶のない奴が鎮座しておりました。さっき確認しましたらやっぱりそうでした。嗚呼恐ろしや奴の名は。その名も人呼んでクリスマスケーキ...。明日箱を開けてみます。今夜は心臓によくなさそうなのでやめておきます。

1/16

・不純を夢見る暇もない。でも僕は不純なイキモノ。そんなの、隠したってしかたないしね。

・ほっぺたの曲線が少し似ていただけさ。追い求める理由をあぶり出したら、振り出しに戻ってしまうね。

・コンビニ弁当に飽きたぼくは、帰り道でほか弁の夕食の日々。野菜が足りない。ミネラルが足りない。ビタミンが足りない。優しいのは夜だけじゃないけれど。小さな日常に居座り続ける非日常。慣れても味気ないのは隠しきれない。

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・生きるのも否も、ささやかな自由にゆだねられている。全てを解き放した後のチッポケな砂塵の一粒でもいい。魂は震えている。最期の瞬きまで。ただいまもおやすみもないこの部屋では、落ちるように消え去る意識のエンドロールに、どんな後ろ姿を映し出そうかと、黒ラベルのプルトップをペテンの指がまさぐっている。泥のような深淵も、揺らめくだけの浅瀬も、僕らの寝息の共存を許してはくれない。なんて書いていたら目が覚めてきやがったお。

1/15

・さよならよりおはようを、くちびるより包容を。全てを置き去りにして微睡みに身を任せたい夜。艶かしい君を闇に溶かしてしまっても。光明は少しだけ。後は流れを見守る。誠実なんかより大事なのは、ギリギリの僕を書きなぐること。少なくとも僕の食生活は崩壊している。それは性生活よりも重要だ。まあ、性生活はないようなものなのだが...。脳味噌が思考を拒絶している。寝よう。

1/12

・世界とのバランスの地平に未完の月が浮かんでいた夕暮れ時。やがて、あの愛しくてやまない小さな背中も、いつか呼吸を止めるのだと。そして静かに僕に寄り添うのだろうと。嘘よりも残酷な僕の赤ら様を黙って見つめるのだろうと。 愛し合うなんて幻想を笑い飛ばしてから、とてつもなく大きな言葉以上に内包されていた僕に出会うんだ。 僕は、いや、僕らは、くだらない愛のイデアのみを追い求めて彷徨い、意味のない涙を流した。あの日も、そして今でさえも。 そして想う。ただ、微笑むだけで、全てにけりがつくのだということを。 オレンジ色の山の端が、僕を愚かな詩人にしてしまうなら、今はそんな服をまとってしまおうか。未完の月とそんな約束をしたんだよ。秘密だけどもね。

・そんでもって母ちゃん入院なんですお。ま、命に別状とかはないのですけど。病室のベッドでね。妙に小さく見えたりするんです。ああ、最高の親孝行はアレなんでしょうけどね、ふー。

1/10

・丈夫だけが取り柄のオイラの母ちゃんが少し具合が悪いんですよ。

1/9

・少しぐらい影がないとダメなんだな。中心にのぞいた空洞を見つけても黙っていた方がよかっただろうか。少なくとも今夜は寝ましょう。

1/7

・願望なのか、見つめるだけの憧憬なのかと言われれば、正直、答えは出しにくい。どちらでもあり、どちらでもない。

1/6

・散乱した紙くずは、それぞれに純情な大好きだった。ただ僕はハッピーエンドの向こう側が知りたくて、難解な呪文を唱えてしまうだけでね。うらやましいとは少し思う。嫉妬はしないさ。僕だって沢山の物語を知っているから。

・即興とそれ以外と。それらはあまりかわらいと感じている。源は同じじゃないだろうかとね。決められたレールでも外れてしまうのが人の常。ぶるぶる振動しながら、生きているんだと小さな自己主張をしてしまう僕達。

・ドキドキしたいな。

・普通に呼吸しながら、普通に愛情を感じられない自分を見つける。確かに目の前にぶら下がっていたことが何度かあった。時間が経たなけりゃわからないんだね。

1/5

・ぼやけた君の残像を冷たい季節の空気で尖らせる。もう一度焦点を結んだ輪郭に、僕はまた語りかけている。伝える為にではなく、むしろ流れ出させる為に。ぽつりぽつりと。もうじき君は溢れ出して、君の範疇を超えてしまうだろう。人は言葉ではわかり合えない。人は心でしか、感じ合えないんだよね。

・言っているそばからポッドキャストで落語とか聞いてる僕ですが、何か?(今日の噺はなかなかよかったヨ)

・静寂の中でしか僕は僕を見つけられない。音を求めるのに、音が心を浸食していくという小さな皮肉がヒトツ。

1/3

・やってしまったかもしれない!

・そんでもって、ベースシンセ(GR-20)とDTMソフト(ロジックプロ)を自分へのお年玉にしようか思案中。

・困ぱいと悲壮の直中で、1ミリだけ伸びた夕暮れ時を見つけた時、どんなに救われたことか。世界中の安穏の対極で地球を背負おうと震える小さな滑稽。馬鹿みたいに追いつめられたのが嘘みたいに見える昨日達の距離よ。渦中では最小限を生きるしか出来なかった。懺悔のような、嘲笑のような。

・書き方を少し思い出した気がする。

・抽象なんてリアリズムの一種だろ?

・はて。自分を取り戻したのか、見失ったのか。捨ててしまえぬものはやはりある訳で。集中出来ないのと集中しないのとは別物なのだなと。密やかに秘めやかに疼き続けて、膿み続けて。断ち切ろうと蓋をしても、滴り落ちたよく似た感傷達。静寂は心の中にしか生まれない。雑音を吐き出しているのは、臆病な僕の中の外郭。指先が覚えている。その先の思考を。感じるより念じるより早く、素直な願望が動き出すから。甘美な過ちに湿った未来が愛おしくてたまらないのさ。

1/1

・さて。

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