コッチとアッチ

コッチてどこ?アッチって?
コッチはこの世のこと。アッチはもちろん...。本当はその間にソコイラヘンってのがあって、こいつは結構やっかいだ。コッチの価値観とは少しだけずれてしまっている私は、いつの頃からかソコイラヘンのモノドモを感じる能力が少しだけついてしまった。感じることは出来ても、救ったり、ましてやアッチに送り届ける能力を持ち合わせていない私は、その能力を持て余している。夜中に訳も分からず首しをめられたくないし、パチパチラップ音にもウンザリしている。子供の頃のある時期に少しあった。思春期前半にも少し、そして今、第三期。今度は結構感度が上がっている。そういう話は嫌いではないし、感度が落ちているある時期には、真剣に或いは興味半分で見たいと思った。でも今はお腹いっぱい。そんな話を見たり聞いたり話したりすると彼らは大概よってくる。だから出来るだけそういった話は避けている。だからこれも昼間に書いている。でもこれは怖い話じゃないから、安心して。

 ソコイラヘンにもまた2種類あって、コッチ側からはみ出している人達とアッチに行き損なった物達だ。面倒なので“コッチのソッチ”と“アッチのソッチ”と呼ぶことにしておこう。こいつらは私に出会うとやっと理解者に出会えたと思うのか、助けてくれとばかりにしがみついてくる。優しいフリした偽善者の私は中途半端に手を差し伸べて、もっと傷つけたり、無責任に逃げ出したりしてしまう。思えば彼らを助けられたことなんてホントにない。下手をすれば引きずり込まれる。そこから抜け出すのは結構大変なんだ。そ
れは私の荷物じゃない。助けて貰いたいのはこっちの方だ。だけどアッチのソッチの物達はどうにもならないが、コッチのソッチの人たちはハッキリ見えてしまうだけに少し心が痛む。その件については別の所に役に立たないことを書こうと思うが一つだけ言わせて。ソコイラヘンの人ってホントに多いし“コッチのソッチ”から“アッチのソッチ”に移ろうとする人もまた多いだろう。でもね、移動したって何も変わらないし、かえってもっと大変かも...。ちゃんと生きないと、ちゃんと死ねないんだんな。これが。
 


 

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