ビッグバン以前

 どこかで聞いたビッグバン以前についての学説に興味を持った。定着しつつある認識とは言えない一部の学者の論文の内容だったかもしれない。

 ビッグバン以前。空間も時間もない場があったらしい。普通使う真空とは違った意味で真空だったのだという。真の空虚。しかしその真空はもの凄いエネルギーに満ちていたらしい。なんかイメージ出来にくい不思議な感じだね。エネルギーに満ちた真空は何もないのに全てを含んでいた。エネルギーの分布にほんの少しのムラが出来、やがて静かな揺らぎが生じたのだそうだ。揺らぎは少しずつ大きな振動になり、限界まで来たとき大きな爆発が起きたらしい。それがビッグバンなのだという。全く理解不能だけど、所詮量子何とか学なんてものはイメージ出来にくいモノだから仕方ないね。しかし論理を重ねた末の概念が、ある種神秘的に見えるのが面白かった。

 何にもないと思えるような不思議な場。静かに見えて、少し揺らめいている。隠されているけど実はエネルギーに満ちている。方向を見失った沢山のベクトル達。そんな気がするのは僕の気のせいかな?

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