PAPER BACKで読む英米文学
いつからかPAPER-BACKで英米文学を読むのが好きになっ
た。英語が得意なわけでもなく、読むときは辞書を片手に、
結構苦労しながら読んでいる。それでも好きなのは、読了
した時の達成感?それと結構楽しい暇つぶしになる?
最近読んだ本の感想をまとめて観ました。
□ CATCHER IN THE RYE
大好きな女優ウィノナ・ライダーが、プロフィールに
大好きな一冊の本、としてこれを上げていた。
ウィノナが読んだ本なら、僕も原書で読むぞ!と読
み始めたのがきっかけだった。
それまで翻訳で読んだことのある英米文学、フォー
クナーだとかヘミングウェイだとかとは、一味違った
繊細な若者の感受性をうまく描いていて、ウィノナが
演じていたような、センシティブな若者、米国を文学
で味わうことができたような気がした。
□ DA VINCI CODE
書店にPAPER-BACK本が山積みになっていたのが
気になっていたので、買ってみて読み始めたのが、
これ。
難しい英単語をすっ飛ばしても、STORYが面白い
ので、結構読めてしまう。そうは言っても、キリスト
教の歴史すなわちヨーロッパの文化の歴史、そう
いうことを、ヒシヒシと感じることができた一冊。
映画より断然原作の方がすぐれている。
□ ANGELS & DEMONS
DA VINCI CODEの面白さに引き摺られて、もう一冊
DAN BROWNの邦題「天使と悪魔」を読んだ。
STORYの面白さから言ったら、こっちの方が上かも
しれないと思う。ローマの街が舞台になっていて、
昔、バックパッカーで観歩いたベルニーニの教会
が舞台として出てくると、もう一度、訪ねたいという
欲望がフツフツと浮かび上がって来る。この二冊
で、キリスト教の知らなかった多くのことを知った。
□ THE LONG GOOD-BYE
RAYMOND CHANDLERを読むのは初めてだった。
大衆娯楽小説だと決めてかかっていたけど、そこ
ここにペーソスの詰まったシブイ作品だった。
主人公が、時々言う、カッコイイ台詞が英語で読ん
でみると、いっそうスタイリッシュに見えて、ウィス
キーをロックで飲みたくなる。
□ LADY CHATTERLEY'S LOVER
一度は正統派・英米文学を原書で読んでみようと、
チャレンジした本。
それほど文学通じゃあなくても、この本がかつて猥
褻裁判を引き起こした有名な本であることは知って
いる。辞書を引き引き丁寧に!読み進める。現在、
この本が出版されたなら、決して「猥褻」にはならない
だろう、SEXの場面の描写も、むしろ きわめて文学的、
哲学的に美しく描かれている、そう思った。
□ MADAME BOVARY
引き続き、正統派文学、今度はフランス文学の英語
訳版にチャレンジしてみよう!そんな簡単な気持ちで
読み始めたこの本。さすがに、フランス語を英語に訳し
ているためか、いままでと違う英語の難しさに直面して
いる。(未完)
□ TYPICAL AMERICAN
NEWYORK-TIMESの記事で知った、いまアメリカで人気
らしい中国系米国女性作家、GISH-JENの代表作。
僕にしたら初めて接する英語の新しい文体、表現がいっ
ぱいで、とても刺激的な小説だった。そこかしこに、彼女
のMOTHER TOUNGEなのだろう、上海語や中国語からの
引用がちりばめられていて、これまた、理解するのに辞書
だけでは足りずに、INTER-NETで調べたり、人に聴いたり
と、暇つぶしにはもってこいの一冊
□ THE NAME OF THE ROSE
DAN BROWNと一味も二味も違う、キリスト教とヨーロッパ
の歴史を舞台にした歴史小説、というか、哲学、宗教学
それらをミックスした推理小説のようなもので、これは手強
い(未完)。