利根郡みなかみ町鹿野沢 湯原橋への途中      吉井 勇  あなをかし旅にて得たる寂しさも遊ひのはての寂しさに似る      1966.6.2   歌 利根郡みなかみ町小日向573 「水上館」玄関前      橋本徳寿  わきいづる湯にひたりつゝ利根川のながれをきけばこゝろゆるぶも 利根郡みなかみ町小日向573「水上館」庭内          柳原白蓮  山のへに白雲わけはあめとなりやかて高鳴る谷川のおと        S.32. 秋   歌 利根郡みなかみ町小日向 水上の森  柳原白蓮  木下ゆくほそ谷川は大利根の神代なりけり水上のさと 利根郡みなかみ町小日向 水上の森  臼田亞浪  月涼し松籟天に通ひつゝ                      S.22.     句  利根郡みなかみ町小日向 水上の森  臼田亞浪  春寒し峡の木の葉の風に乗り 利根郡みなかみ町小日向 水上の森  白鳥省吾  渓流の音きゝ居れば吾が心清々しもよ水上の里 利根郡みなかみ町小日向 水上の森  倉田百三  おく利根のみなかみとめて来しわれそ谷川嶽にあひて泊てつる        夢にのみおもひすくせし浄瑠璃の水はなからう目のまへにして 利根郡みなかみ町小日向 水上の森  尾崎喜八  「ふるさと」 利根郡みなかみ町小日向 水上の森  檀 一雄  日月燦爛暖き町に酒飲まむ 利根郡みなかみ町小日向 水上の森  村上鬼城  傘にいつか月夜や時鳥 利根郡みなかみ町小日向 水上の森  佐藤春夫  たに川の瀬に鳴る水や明け易き  伊藤信吉  峡の町遠空あかるく粉雪降る 利根郡みなかみ町小日向 水上の森  水上 勉  山河不語 利根郡みなかみ町(水上温泉)湯原 水上橋の袂      若山牧水  大渦のうづまきあがり音もなしうねりなだれて岩を掩へども      (S.57.11.1)  歌 利根郡みなかみ町(水上温泉)湯原 町営駐車場      林 房雄  水上の若葉谷間に山女魚つり君とし二人焼きてくらひぬ        (S.57.11.1)  歌 利根郡みなかみ町川上地区 諏訪神社境内     與謝野晶子 水上の諏訪のやしろの杉むらの中のさくらの白き初夏         (S.57.11.1)  歌 利根郡みなかみ町川上 諏訪峡 笹笛橋袂       与謝野晶子 岩の群おごれど阻むちからなし矢を射つつ行く若き利根川       (S.57.11.1)  歌 利根郡みなかみ町川上 諏訪峡大橋の欄干  与謝野晶子 わが友よよもぎ色のあはせ着て仰げる雲の谷川が嶽 利根郡みなかみ町湯原551 「松の井ホテル」庭園内 林芙美子  花のいのちはみじかくて苦しきことのみ多かりき           碑陰なし   詞 利根郡みなかみ町湯原551「松の井ホテル」庭園内    川端康成  「雪國」                             碑陰なし   文 利根郡みなかみ町湯原551「松の井ホテル」庭園内    堀口大学  水上の松の井に湧く椿の湯衆生一浴心身光潔             碑陰なし   歌 利根郡みなかみ町湯原551「松の井ホテル」庭園内    武者小路實篤 美しい花が咲いている清い水が流れている其処には池…       碑陰なし   詞 利根郡みなかみ町湯原551「松の井ホテル」庭園内    水原秋桜子 山吹にさす月ありて月うすく 利根郡みなかみ町湯原551「松の井ホテル」庭園内  内村鑑三  「上州人」(漢詩) 利根郡みなかみ町湯原551「松の井ホテル」庭園内  川田 順  同行の武者小路大人とてら着て橋わたり来しゆたりゆたりと        白ショールの武者小路夫人あさの瀬の石ふみわたる一つひとつを 利根郡みなかみ町 楓橋畔              川田 順  同行の武者小路大人とてら着て橋わたり来しゆたりゆたりと      1966.6.2   歌        たちとまり橋よりのそく青淵の崖くろくして岩煙草の花               歌 利根郡みなかみ町 谷川温泉への途中の路傍      太宰 治  「小説姥捨[おばすて]」より                    碑陰なし   文 利根郡みなかみ町谷川 「旅館たにがわ本館」 駐車場  太宰 治   「姥捨」の宿 利根郡みなかみ町谷川「旅館たにがわ本館」駐車場  伊藤左千夫 池水は濁りににごり藤波の影もうつらず雨降りしきる 利根郡みなかみ町谷川 富士浅間神社前      若山牧水  わかゆくは山の窪なるひとつ路冬日光りて氷りたる路         S.43.5.    歌 利根郡みなかみ町大穴甲5 「奥利根館」前のすぐ近く  西條八十   水上の水の瀬音は忘れたが忘れらりょうかそなたの寝顔…        1967.9.    詩 利根郡みなかみ町湯檜曽 JR湯桧曽駅近くの路傍      與謝野寛  その奥に谷川岳[たにがわだけ]の雪ひかり半ば若葉に隠れたる橋    (S.57.11.1)  歌 利根郡みなかみ町湯桧曾 遊園地内          北原白秋  こごしかる湯桧曾の村や片谿と日ざしたのめて冬はありつつ      (S.57.11.1)  歌 利根郡みなかみ町湯檜曽 土合霊園内 谷川岳慰霊碑       相葉有流  幾霊目覚む岳のあさ明け霧乳色 利根郡みなかみ町藤原西 藤原ダム湖畔公園  西條八十  「あゝ藤原湖」 利根郡みなかみ町藤原久保2210 林賢二氏宅庭内  西條八十  「あゝ藤原湖」 利根郡みなかみ町永井 旧永井本陣跡           與謝野晶子 訪ねたる永井本陣戸を開らき明りを呼べば通ふ秋風          S.40.10.   歌 利根郡みなかみ町永井 永井宿郷土館前       若山牧水  山かげは日暮はやきに学校のまだ終らぬか本読む声す         S.54.3.29   歌 利根郡みなかみ町永井650 法師温泉 「長寿館」裏側   生方たつゑ このゆふへ真葛かはらゆ見さくれは三国山脈の雪にこる見ゆ      (S.61.10.吉) 歌 利根郡みなかみ町永井650 法師温泉「長寿館」玄関口の庭  与謝野晶子 草まくら手枕に似じ借らざらん山のいでゆの丸太のまくら 利根郡みなかみ町猿ケ京1171 「猿ケ京ホテル」中庭  佐藤春夫  もろ人のこころ心にたのしけれ湖に向くまと山に向く窓        S.57.11.21  歌 利根郡みなかみ町猿ケ京温泉 文学の道         若山牧水  ここに猿ケ京村といふふしぎな名のある部落のあるのを見るであろう 利根郡みなかみ町猿ケ京温泉 文学の道  若山牧水  想ひみる湖底の村の秋の燈を 利根郡みなかみ町猿ケ京温泉1175 三国路紀行文学館庭内 村上鬼城  赤谷川の秋天高き蜻蛉かな                     碑陰なし   句 利根郡みなかみ町猿ケ京温泉1175 三国路紀行文学館庭内        相葉有流  三国路や鯉飼えば雪音もなし                    S.61.5.18   句 利根郡みなかみ町猿ケ京温泉1175 三国路紀行文学館庭内  与謝野 寛 霧ふかし路は空にも入りたるや一音の雷子の国に鳴る   与謝野晶子 こすもすと菊ダリヤなど少し咲き里人は言う猿ケ京城 利根郡みなかみ町猿ケ京温泉1175 三国路紀行文学館庭内  若山牧水  「みなかみ紀行」の一節 利根郡みなかみ町布施608 湯宿温泉「金田屋旅館」  若山旅人  私のひとり旅はわたしのこころの旅であり自然を見つめる一人旅である 利根郡みなかみ町月夜野真庭 市兵衛地蔵尊前  相葉有流  先駆けし梅恩讐の野に白し 利根郡みなかみ町月夜野真庭68 真庭実太郎氏宅庭内  相葉有流  水色の未明私語なき夏木立 利根郡片品村東小川4653 「白根魚苑」内      若山牧水  時知らず此処に生ひたち枝張れる老木を見ればなつかしきかな     碑陰なし   歌 利根郡片品村東小川4653「白根魚苑」入口  幸田露伴  「対髑髏」 利根郡片品村鎌田4073「梅田屋旅館」前(沼田街道)  江間章子  「夏の思い出」 利根郡片品村 千明美術館庭内  若山牧水  しめりたる落ち葉を踏みてわが急ぐ向かひの山に燃ゆるもみぢ葉 利根郡川場村谷地 中央公園内(川場村民俗資料館前)           小野忠孝  「ふるさと川場」                         S.61.10.   詩 利根郡川場村谷地 ふれあい橋袂      江口きち  瀬の色のめたゝぬほとの青濁りゆきしろのはや交りくるらし      S.32.7.    歌 利根郡川場村谷地2009 桂昌寺境内  江口きち  離りきておもへばあはれ武尊なる山邊にいのち小さかりけり 利根郡川場村谷地2009 桂昌寺墓地 江口家墓域   江口きち  おほひなるこの寂けさやあめつちの時刻あやまたす夜は明けにけり   碑陰なし   墓 利根郡川場村谷地2009 桂昌寺墓地 江口家墓域      江口きち  なかれきて異郷のつちの祖となりし母かかなしきいのちおもほゆ    碑陰なし   墓 利根郡川場村谷地2009 桂昌寺墓地 江口家墓域      江口きち  春にたのむ幸あらなくに春来なはきなはと待ちし妹なりし       碑陰なし   墓 利根郡川場村天神 県水産試験場入口  會津八一  かみつけのくにのかきりとたつくものひまにもしろきほたかねのゆき