奈良市春日野町160 万葉植物園内        釈 迢空  この冬も老いかゞまりてならの京たきゞの能を思ひつゝゐむ      S.30.11.   歌 奈良市春日野町160 万葉植物園内            前川佐美雄 浅き水にすゝき風さと走るさへおどろきやすく鹿の子のゐる      S.46.11.21  歌 奈良市春日野町160 万葉植物園内          宮 柊二  かすか野のいにしへさまに木を草をのこす園にて春逝かんとす     S.60.5.6   歌 奈良市春日野町160 万葉植物園内            會津八一  かすかのにおしてるつきのほからかにあきのゆふへとなりにけるかも  碑陰なし   歌 奈良市春日野町160 春日大社  阿波野青畝 玉砂利の奏楽めくや初詣 奈良市雑司町406 東大寺中門前          會津八一  おほらかにもろてのゆひをひらかせておほきほとけはあまたらしたり  S.庚寅(25).  歌 奈良市福井町1352 新薬師寺境内          會津八一  ちかつきてあふきみれともみほとけのみそなはすともあらぬさひしさ  S.17.4.    歌 奈良市登大路町59 「日吉館」 庭内          會津八一  かすかのゝよをさむみかもさをしかのまちのちまたをなきわたりゆく  癸丑(S.48).12. 歌 奈良市登大路町59「日吉館」庭内 (西の小庭)  會津八一  かすかのゝよをさむみかもさをしかのまちのちまたをなきわたりゆく 奈良市般若寺町221 般若寺寺務所前        會津八一  ならさかのいしのほとけのおとかひにこさめなかるるはるはきにけり  碑陰なし   歌 奈良市法華寺北町897 海竜王寺境内          會津八一  しくれのあめいたくなふりそこんたうのはしらのまそほかへになかれむ 碑陰なし   歌 奈良市法華寺町882 法華寺境内            會津八一  ふちはらのおほききさきをうつしみにあひみることくあかきくちひる  S.40.11.3   歌 奈良市法華寺町882 法華寺境内  橋本多佳子 古雛おみなの道ぞいつくしき 奈良市秋篠町757 秋篠寺境内           會津八一  あきしののみてらをいててかへりみるいこまかたけにひはおちむとす  S.庚戌(45).  歌 奈良市秋篠町757 秋篠寺境内             吉野秀雄  あまりしゝなきしゝおきのたをやかにみ面もみ腰もたゝうつゝなし   S.44.6.15   歌 奈良市秋篠町757 秋篠寺境内             川田 順  諸々のみ佛の中の伎芸天何のえにしそわれを見たまふ         S.32.5.3   歌 奈良市西大寺芝町1-1 西大寺境内 聚宝館入口  橋本多佳子 いなびかり北よりすれば北を見る                  S.44. 初夏  句 奈良市西大寺芝町1-1 西大寺境内  桂樟蹊子  菩提樹の葉陰ゆくべし大茶盛 奈良市五条町13-46 唐招提寺境内        會津八一  おほてらのまろきはしらのつきかけをつちにふみつつものをこそおもへ S.庚寅(25).  歌 奈良市五条町13-46 唐招提寺境内            松瀬青々  門を入れは両に稲田や招提寺                    S.戊辰(3).3. 句 奈良市五条町13-46 唐招提寺 御影堂前      北原白秋  水楢の柔き嫩葉はみ眼にして花よりもなほや白う匂はむ        S.55. 仲秋  歌 奈良市五条町13-46 唐招提寺 鑑真和上の廟の前  井上 靖  「天平の甍」より 奈良市五条町5 故伊熊覚也(歯科)氏宅庭内     吉野秀雄  東塔に時雨の虹の裾曳けはほと/\しにき旅の情は          S.甲寅(49).  歌 奈良市五条町5 故伊熊覚也(歯科)氏宅庭内      阿波野青畝 国原や桑のしもとに春の月                     S.甲寅(49).  句 奈良市西ノ京町457 薬師寺境内         佐佐木信綱 逝く秋のやまとの国の薬師寺の塔のうへなる一ひらの雲        碑陰なし   歌 奈良市西ノ京町457 薬師寺 大宝蔵殿前      亀井勝一郎 天人飛翔 人間歓喜                        碑陰なし   詞 奈良市西ノ京町457 薬師寺境内  會津八一  すいゑんのあまつをとめかころもてのひまにもすめるあきのそらかな 奈良市西ノ京町457 薬師寺本坊前  前川佐美雄 送りくる法師が照らす灯あかりに茎青かりき夜の曼珠沙華 奈良市雑司町406 東大寺観音院庭内       吉井 勇  みほとけの次ぎには壷をよろこへるわか海雲は壷法師かも       S.61.1.25   歌 奈良市小川町24 伝香寺境内           久留島武彦 童話家 久留島武彦 寓居の跡                    S.60.8.    記 奈良市  「天平倶楽部」庭内  正岡子規  秋暮るゝ奈良の旅籠や柿の味 奈良市東向中町30 近鉄奈良駅東出口 噴水近く  宮沢賢治  「雨にもまけず」                         S.55.8.15   詩 奈良市川久保町30 念声寺境内          永田青嵐  夜濯ぎの倭の女の子尊とけれ                    碑陰なし   句 奈良市南新町 安田氏宅庭内           鹿児島寿蔵 野点の傘くれなゐ映ゆる林泉の中四月十日の若葉照りあふ 奈良市柳生下町782 芳徳禅寺境内        山岡荘八  水月をのみのみ柳生の蛙かな 奈良市大安寺町2-18-1 大安寺境内        広瀬奇壁  東雲空と山との引分け音を絶ち 奈良市中院町11 元興寺境内           香川 進  わらはべの夢はぐくみしおほきひと辻村泰圓ここに住みたる      碑陰なし   歌 奈良市十輪院町27 十輪院境内 池畔  橋本多佳子 起りたる桜吹雪のとゞまらず                    H.7.9.    句 奈良市菩提山町142 正暦寺境内          池田小菊  碑面不明 奈良市川上町「ホテル大和山荘」  吉井 勇  奈良にきてものを思へばしめやかに今もなほ吹く天平の風 奈良市月ケ瀬村嵩(だけ) 総合センター近く駐車場そば   野口雨情   雪のふる夜に鴬は梅の花さく夢を見る                 碑陰不明    民 奈良市月ケ瀬村尾山梅渓 観梅道路        鈴鹿野風呂 梅寒し夕とゞろきの月瀬川                     S.27.3. 吉  句 奈良市月ケ瀬村尾山梅渓 観梅道路          丸山海道  梅林へ縷々と降らねは花を得す                   S.55.3. 吉  句  丸山佳子  故郷とはひそかに泣かす花わさひ                         句 奈良市月ケ瀬村月瀬山高 月瀬橋南詰  種田山頭火 こゝから月ケ瀬といふ梅へ橋をわたる        五月川一目萬本月瀬橋 奈良市月ケ瀬村石打西広 石打城址下 金比羅神社  種田山頭火 捨てられた梅も咲いてゐる(他7句) 奈良市月ケ瀬村月瀬 月瀬橋南岸西(長引の河原の山)  佐佐木信綱 瀬音高く湲風高く吹きふけばちりちる梅の千もと八千もと 奈良市都祁(つげ)村友田182 都祁水分神社 参道入口  阿波野青畝 高原の都祁に真昼のほとゝきす                   碑陰なし   句 山辺郡山添村西波多上津 春日神社本殿前     鈴鹿野風呂 神丘の空ひろがりに初茜                      1965.     句 山辺郡山添村毛原 青葉山智竜公園内          香川 進  さくらばな咲ききはまりてしづかなりとほき毛原にあをじ鳴きそむ 山辺郡山添村伏拝(ふしおがみ) 県立自然公園神野山 阿波野青畝 藤も咲きつつしも咲きて伊賀大和