高知市筆山 筆山公園内             吉井 勇  つるきたち土佐にきたりぬふるさとをはしめてここに見たるここちに  S.31.4.    歌 高知市高見 野中兼山墓前 墓域改修碑      大町桂月  古をかゝみに今も後の世も土佐に優れし人の出てなむ 高知市桂浜 椿の小径                   大町桂月  見よや見よみな月のみのかつら濱海のおもよりいづる月かげ      S.3.仲秋   歌 高知市桂浜 坂本竜馬像近く          吉井 勇  大土佐の海を見むとてうつらうつら桂の濱にわれは来にけり      S.32. 秋   歌 高知市桂浜 展望台の下(「桂浜閣」前)             高浜虚子  海底に珊瑚花咲く鯊を釣る                     S.31.6.    句 高知市桂浜 浦戸城址の西麓 忠魂不滅碑      土井晩翠  「一領具足の碑」 高知市桂浜                   田中貢太郎 桃葉先生之碑                           碑陰なし   記 高知市仁井田 三里農協近く         田中貢太郎 誕生地の碑 高知市上町5-6-7 伊野部昌一氏宅 中庭      吉井 勇  友はまた生きてかあらむこゝちして土佐路恋しくわれは来にけり    S.34.6.    歌 高知市上町5-6-41 高知整形外科病院(伊野部淳吉氏宅)庭内      吉井 勇  瀧嵐そっと入り来たりものをいふその門口のうつ木おもほゆ        打たるるもよしや玉手に抱かるる君が鼓とならましものを 高知市長浜251 「精華園」玄関内 正面       吉野秀雄  恋ひ来れば袙(あこめ)の千鳥なきしくも縮緬浪の上を飛ひ交ふ      碑陰なし    歌 高知市吉田町6-25 里見建裕氏宅庭内       松本たかし 南縁の焦げん許りの菊日和  玉の如き小春日和を授かりし       碑陰なし   句 高知市小津町4-5 寺田寅彦記念館前       寺田寅彦  天災は忘れられたる頃来る                     S.27.11.28  詞 高知市福井町 鹿持雅澄旧宅           佐佐木信綱 鹿持翁百年祭        南の海この里にして萬葉の道の八十隈ひらきましつる(他2首) 高知市五台山 紅葉の段(虫喰寺跡)       皆吉爽雨  玉島のいよゝ真玉に登高す 高知市五台山3579-2 牧野植物園内        牧野富太郎 草を褥に木の根を枕花と恋して九十年 高知市五台山3579-2 牧野植物園内 旧資料館の入口近くの花壇             牧野富太郎 家守りし妻の恵みや我が学び  世の中のあらむかぎりやすゑこ笹 高知市五台山3579-2 牧野植物園内             牧野富太郎 花あればこそ吾もあり 高知市横浜520 横浜病院 西の広場 (高知刑務所跡地? ここにも碑あり)      植村 浩  「間島パルチザンの歌」より 高知市鷹匠町2-4-65 山内神社境内 東入口広場  馬場孤蝶  一輪ノ皎月中天ニ輝クヲ見タリ 高知市鷹匠町と唐人町との境 川本氏宅前  馬場孤蝶  「孤蝶藤村交歓の地」 高知市桜馬場 城西公園 西側           馬場孤蝶  鯨去る行方を灘の霞かな 高知市桜馬場 城西公園 北西隅         寺田寅彦  「昼顔」の一節 高知市旭町3-121 木村会館児童遊園       田岡嶺雲  女子解放は男子解放なり 高知市永国寺町4-10  大町桂月  大町桂月先生生誕之地 南国市比江 紀貫之旧宅跡(紀子邸趾)            高浜虚子  土佐日記懐にあり散る桜                      S.19.4.3   句 南国市国分546 国分寺境内           高木晴子  来し方を行く方を草朧かな 南国市国分546 国分寺境内  高浜年尾  お遍路の静かに去ってゆく桜 長岡郡大豊町大杉 八坂神社           大町桂月  雲をつくたけよりわけの杉村の大杉見れば神代しおもほゆ 長岡郡本山町 大原富枝文学館前         大原富枝  「婉という女」 長岡郡本山町 野中兼山廟          森田 峠  兼山の廟を石楠花埋めむとす 長岡郡本山町本山 帰全山公園  伊丹三樹彦 兼山が展げる絵地図石楠花咲く 長岡郡本山町 若宮公園  橋本多佳子 此処さらじ木の実落ちてはころがるゝ 長岡郡本山町 若宮公園兼山疎水沿い  山口誓子  秋の暮山脈いづこへか帰る 長岡郡本山町 若宮公園兼山疎水沿い  山口波津子 永き日のなほ永かれと野に遊ぶ 長岡郡本山町 若宮公園兼山疎水沿い  日野草城  朝の雨あらくて夏に入りにけり 長岡郡本山町 若宮公園兼山疎水沿い  桂 信子  ぽんかんの皮のぶあつさ土佐の国 長岡郡本山町 十二所神社  平畑静塔  炉火赤し桧山杉山淋しかろ 長岡郡本山町 上街公園  松瀬青々  日盛りに蝶のふれあふ音すなり        早梅に見し向上の一路哉 長岡郡本山町  阿波野青畝 みちにしく花吹雪とはなりにけり 長岡郡本山町  右城暮石  八十年ぶりふるさとの蛍の火 長岡郡本山町  西東三鬼  身に貯えん全山の蝉の声 長岡郡本山町  鈴木六林男 蜩に終りし戦にはあらず  三橋敏雄  みづから遣る石斧石鏃しだらでん 長岡郡本山町  右城暮石  天井へ赤きへ去りし曼珠沙華 長岡郡本山町  秋元不死男 冷されて牛の貫禄しづかなり 長岡郡本山町  加藤三七子 わがゆめのつづきの花野なりしかな 香美市香北町猪野々 猪野沢温泉(「鉱泉宿」)前         吉井 勇  寂しけれは御在所山の山桜咲く日もいとゝ待たれぬるかな       S.32.5. 吉  歌 香美市香北町奈呂下 猪野々小学校  吉井 勇  韮生路の秋深くしてさむさむと山風そふく河風そふく 香美市香北町奈呂下 明法寺境内  吉井 勇  いつはりの世に出でむより大土佐の韮生の峡にこもるまされり 香美市香北町奈呂下 神賀橋たもと  吉井 勇  寂しければ或る日は酔いて道の邊の石の地蔵に酒たてまつる 香美市香北町奈呂下 郵便局前  吉井 勇  物部川山のはざまの風さむみ精霊蜻蛉飛びて日暮るる 香美市香北町初田  吉井 勇  ひと夜寝てあした目覚めのすがしさや物部の溪を雲湧きのぼる 香美市香北町西浦  吉井 勇  旅のうれひいよいよ深くなるままに土佐の韮生の山峡に来ぬ 香美市香北町柚の木  吉井 勇  瀧へゆく石高みちのたそがれを柚の木の童子ひとり登り来 香美市香北町大久保  吉井 勇  にごり酒破竹虎杖乾ざかなありてたのしも山の夕餉も 香美市香北町大奈呂  吉井 勇  大土佐の御在所山の朝雲はもそろもそろとゆきて親しき 香美市香北町猪野曽  吉井 勇  忘れめや土佐の韮生の峡ふかき猪野野の里のありあけの月 香美市香北町松床  吉井 勇  ふたたびは世に出でじなど思ひつつ韮生の峡にひとり籠らふ 香美市香北町引立  吉井 勇  友よ酔はば杯を置き目を閉ぢてしばしば聴きぬ物部川音を 香美市香北町奈呂上  吉井 勇  山ふかき猪野野の里の星まつり芋の廣葉の飯たてまつる 香美市香北町永瀬  吉井 勇  物部川鎖渡舟の音冴えてたそがれ時となりにけらしも 香美市香北町永瀬  吉井 勇  茄子を焼き山酒酌みてほのぼのと遠びと思えば夕餉たのしも 香美市土佐山田町逆川 「龍河洞」出口        吉井 勇  絶え間なく石したゝりてあるほとに百千劫はいつか経にけむ      S.32. 秋   歌 香南市香我美町岸本 月見山下 岸本神社境内         岡本弥太  「白牡丹圖」                           S.23.4.20   詩 香南市香我美町岸本 新国道北側 岡本弥太墓     岡本弥太  みちははろかの海の上 あるかれず乏しい潮の光の こちらにけふも暮れてゐる