皆吉爽雨 宮城県気仙沼市松崎浦田132 小野寺義市氏宅庭内  刻々に大秋晴となる如し                    碑陰なし 東京都調布市深大寺元町5-15-1 深大寺境内      春惜しむ深大寺そば一すゝり                       S.48.4.22 静岡県伊東市伊豆高原浮山D-4 「しおざゐ荘」庭内  やまもゝの宿の楊梅酒真紅                        S.52.春 愛知県安城市尾崎町東屋敷 鈴木文雄氏宅庭内     木のぼりの子に道を問ひ村遅日 福井県坂井市丸岡町霞町1-59 霞ケ城公園内     汗引いて山河やうやくふるさとぞ                     S.54.5.26  同 鯖江市桜町 西山公園内             雪嶺に暈のふれ居て月は春                        S.27.4. 滋賀県蒲生郡日野町鎌掛(かいがけ)2145 正法寺(通称 藤の寺)境内     青きふむ近江も湖のとほき野に                      S.58.3. 奈良県葛城市当麻染野387 石光寺境内   背山よりいまかも飛雪寒牡丹                       S.47.11.26 大阪府大阪市中央区大阪城2 豊国神社境内     刻々に大秋晴となる如し                         S.55.10.吉  同 岸和田市 岸和田城址 二の丸公園 心技館横  城山へかつ天守へと登高す                        S.43.5.12 兵庫県神戸市中央区葺合町布引山2-2-3 徳光院境内   百千鳥啼いて今大寺を司る                        碑陰なし 広島県廿日市市宮島町 厳島神社 宝物収蔵庫横    潮の香のみたらしふくみ初詣                       碑陰なし 山口県山陽小野田市 竜王山公園中腹 子安観音(子持観音)   新茶くむつひのしづくに力ある                      碑陰なし 高知県高知市五台山 紅葉の段 (虫喰寺跡)         玉島のいよゝ真玉に登高す 福岡県北九州市八幡東区祇園原町6-21 龍潜寺境内 花の香につゞく水の香菖蒲見る                      S.49.6.23 宮 柊二・英子 北海道旭川市神居町忠和37 優佳良織工芸館前庭 大雪山の老いたるきつね毛の白くかはりてひとり径をゆくといふ     S.57.10.  同 網走市 天都山 流氷館屋上 展望台   北国の日筋きひしく差す下に能取網走のうみ二つ見ゆ            S.58.10.3  同 斜里郡小清水町 涛沸湖畔 中山記念浜 小清水ユースホステル横   涛沸の湖のおもてに浮びつつ数限りなし憩ひの鴨ら 東京都国分寺市西元町1-13-16 国分寺仁王門 後ろ側   むらさきの葛の花ちる石段を武蔵国分寺へわかのほりゆく          S.58.12.4  同 日野市高幡733 高幡不動尊境内    蝋燭の長き炎のかがやきて揺れたるごとき若き代すぎぬ           S.63.6.12 神奈川県三浦市三崎町城ケ島 自然公園 先端の大芝生広場    先生のうたひたまへる通り矢のはなのさざなみひかる雲母のごとく      S.60.5.12 新潟県佐渡市鷲崎 久保田フミエ氏山荘(鶯山荘文学碑林)  あきらけく島山あけて空に鳴く聲こそはすれ朱鷺わたるらし 新潟県魚沼市堀之内430-3 堀之内小学校前庭    空ひびき土ひびきして雪吹ぶくさびしき国ぞわが生まれぐに  夜もすがら空より聞こえ魚野川瀬ごと瀬ごとの水激ち鳴る          S.52.11.8.  同  同 堀之内 魚野川左岸 堤防上              「堀之内小唄」  同  同  同  舟方公園内(宇賀地橋畔)  夢に立つ山紫水明雪白き八海山と清き魚野川  同 西蒲原郡弥彦村弥彦神社境内 歌碑の森     瑠璃いろの珠実をつけし木の枝の小現実を歌にせむかな 富山県黒部市宇奈月町 宇奈月温泉の公園内      戦ひを終りたる身をあそばせて岩むらがれる谷川を越ゆ   せまりあふ谿の底ひに立つ音の水ひた押しにおし明かるなり (宮英子)     S.54.5. 岐阜県中津川市千旦林1346-14(中洗井) 大林寺境内   鐘つけは音鳴りいてておんおんとひゝかふ下に心つつしむ  池岸にもの寂ひんとすまゆみの実の真紅の核は弾けむとする         S.52.6.26  同 揖斐郡揖斐川町 城台山公園 文学碑の径       紫のあけひの花の散る谷に山鳩のこゑふたつきこゆる            碑陰なし 三重県尾鷲市 中村山公園 山頂            熊野灘いまのぼり来し朝の日は洋のおもてにくれなゐ流す          碑陰なし 奈良県奈良市春日野町160 万葉植物園内      かすか野のいにしへさまに木を草をのこす園にて春逝かんとす        S.60.5.6 島根県隠岐郡海士町 隠岐神社境内   黙ゐつゝこゝろ虔しむ夏草のあを照りしづむ隠岐神社みち  島山の太き腹部を一刀に断ち落としたるごとき垂直 福岡県北九州市門司区門司 和布刈公園 古城山山頂    波の間[ま]に降り込む雪の色呑みて玄海の灘今宵[こよひ]荒れたり   まどろめば胸[むな]どに熱く迫り来て面影二[ふた]つ父母[ちちはは]よさらば S.55.10.10  同 柳川市袋町 遊歩道       往還に白き埃の立ちなかれあな恋ほしうも白秋先生             S.60.1.25 宮崎県西臼杵郡日之影町七折 青雲橋公園内       峡沿ひの日之影といふ町の名を旅人われは忘れかたくす