中村憲吉 和歌山県西牟婁郡白浜町 白良浜            紀の国の温泉の濱に児をつれ来はな菫摘むも冬と思はず            S.32.10. 岡山県岡山市後楽園1-5 後楽園内 梅林の中        春寒き梅の疎林を行く鶴の高く歩みて枝をくゞらず              碑陰なし 広島県尾道市土堂 千光寺山中腹 旧居跡         千光寺に夜もすからなる時の鐘耳にまちかく寝ねかてにける          S.31.11.3  同 三次市南畑敷町155 県立三次高校玄関前        少年のわれ山河に親しみて此処に学べり二十年まへは             S.28.11.3  同  同  尾関山公園内               この山の桜にむかひ流れくる川ひろくして水のひかれる            S.54.3.25  同  同 布野町上布野 布野中学校隣の林中    満月は暮るゝ空より須臾に出でて向ひの山を照りて明るし           S.19.5.19  同  同  同 戸河内282-2 真光寺 鐘楼脇       山こえて雨に来れる檀那でら昔の塀の百日紅のはな              S.45.11.  同  同  同 谷 入会(いりあい)の森        造林の山を広けみ日照りつゝ天のしぐれの降りすぐるみゆ           S.43.10. 中村孝太郎 山形県最上郡戸沢村草薙 「一夜観音」前       小説 最上川「一夜観音」より                         S.40.5. 中村柊花 長野県長野市松代町 真田公園内 松代公民館        俵結ふわざにもなれて田作の身につくときを老いそめにけり  同  同  同 岩野 坂道 休み石のところ       誰がこの貧しき心覗き得む思へば長く坂路荷を負ふ  同  同  同 東寺尾 長命寺 中村柊花墓     歌々と歌に明け暮れ何時知らず閲せる月日迥かなりけり 中村真一郎 長野県北佐久郡軽井沢町塩沢202-3 軽井沢高原文庫前   「夏野の樹」 中村星湖 山梨県甲府市元紺屋町83 妙遠寺墓地 古川家墓域 望月百合子墓石        碑陰なし  若き日に見て飽かさりし甲斐の根を老いも死も越えて見ましと百合いふ(百合子歌併刻)  同 南都留郡富士河口湖町 産屋ケ崎      熔岩[ラバ]のくずれの富士の裾はじつに広漠たる眺めである           S.32.5.  同  同   同    浅川51 「河口湖倶楽部」(ホテル名)前       「百景園の記」 山梨県南都留郡富士河口湖町河口160 河口善応寺墓地 中村家墓域   故里や古き軒端に梅咲けばありしながらの父恋しけれ  同  同   同    同    同      同    秋風や大海原の水底にしづかに眠るわが子し偲ばゆ            S.58.10.  同  同   同    同   同   鐘楼横   拈華山上花 善応寺辺墳 雖世変生動 子孫代々耘         (S.43.8.書) 碑陰なし 中村地平 宮崎県宮崎市 一ツ葉森林公園内 駐車場からの遊歩道    雲はどこにでも似つかはしい姿で現れる