種田山頭火(2) 愛知県豊田市水源町6-13-1 水源公園内 石段右下   緋桃白桃お嫁さんに逢ふ  さくらがちれば酒がこぼれます  同  同 広川町5-97 性源寺境内        この旅死の旅であらうほほけたんぽぽ  松はみな枝垂れて南無観世音  同  同 住吉町丸山22 岩月寿氏宅庭内     たんぽゝひらく立つことにする  春まだ寒いたんぽゝたんぽゝ   杉菜そよぐのも春はまだ寒い風  同  同 西萩原平町37 山内一生(美術和紙)工房 駐車場   つゝましくも山畑三椏咲きそろい  山のしづけさは白い花  同 知立市八橋町高道8-1 在原寺境内   今はむかし男ありけりという松が青く  はこべ花さく旅のある日のすなほにも  枯草にかすかな風のある旅で  同 刈谷市野田町馬池14-25 稲垣道場跡地  青麦ひろ/\ひらける心  花ぐもりの無電塔はがっちりとして  同  同  同  同     同       シダ活けて五十二の春を迎へた  蕗のうまさもふるさとの春ふかうなり  同  同  同  同     同      北朗作るところの壷の水仙みんなひらいた (放哉句併刻)  同  同  同  同     同   44ほんによか昭和八年七月九日 (緑平句併刻)  同  同  同  同     同    森有一顕彰碑裏面      いちぢく若葉となりふたたび逢へたよろこび  家内むつまじくばらの蕾に傘さしかけてある  同  同  同  同     同       東漂西泊 花開草枯 自性本然 歩々仏土  同  同  同  同     同            さてどちらへ行かう風が吹く  同  同  同 東屋敷76 稲垣恒夫氏宅庭内  逢うて菜の花わかれて菜の花さかり  うらうらやうやうたづねあてた  同  同  同  同    同   ほんによか昭和八年七月九日(緑平句併刻)  同  同  同  同    同       北朗作るところの壷があって花が咲いて  北朗作のさかづきに酒がなみなみ  茶碗は北朗徳利も酒盃も酔うふ  同  同  同 大脇 稲垣光子マンション裏     旅も一人の春風に吹きまくられ   麦に穂が出るふるさとへいそぐ  旅もいつしかおたまじゃくしが泳いでいる  同  同 小垣江町地内51 阿久根良一   これがおわかれのたんぽぽひらいて  吹きつめて行きどころがない風  同  同  同  北竜53 竜江寺境内        佛十句 生死の中の雪ふりしきる(他9句)  同  同  同  同    同 家畜供養塔 卵を産んだと鳴る鶏の聲が秋空 (他4句)  同  同 司町8-52 市原稲荷神社境内   波音の菜の花ざかり  逢うて菜の花わかれて菜の花ざかり  いちめんの菜の花の花ざかりをゆく  同 知多郡美浜町河和北屋敷32 「堀田屋旅館」前   とめられて泊って海の音  大きいのが小さいのが招き猫が春の夜       S.63.10.11  同  同  同 小野浦海岸 旧「知多半島ユースホステル」 横  春の山からころころ石ころ  伊勢は志摩はかすんで遠く近く白波   啼いて鴉の飛んで鴉のかへるところがない 愛知県知多郡美浜町豊丘中平井1 美浜ナチュラル村「海の見える丘」  そこら人聲して明けてくる春の波  いちぢく若葉となりふたゝび逢へたよろこび  同  同  同 「吉田静別邸梅園」内        捨てられた梅も咲いてゐた  同  同  同 「大崎万助」氏宅玄関横   山の青さ大いなる御仏おはす  同  同  同 大字奥田石坂平井 大崎万助みかん園内   たゝずめば山気しんしんせまる  同  同  同   こゝからお山のさくらまんかい  同  同  同 北方十二谷1-2 美浜町総合公園グランド横   さくらちりかゝる旅となったよ  役場のさくらのいそがしくもちるか   空へ若竹のなやみなし  とめられて泊って海の音  春の山からころころ石ころ  同  同  南知多町内海一色 「熊野神社」下 鳥居横 遊園地       波音の松風と水のうまさは  枕ならべて二人きりの波音   ひとり兎を飼うてひっそり  同  同  同 上野間越智69 斎藤宏一氏宅庭内  ふるさとはみかんの花のにほふとき  水にうつりて散ってゐるのは山ざくら  芽ぶいて山はあふれてさざなみ  同  同  同  篠島浦磯1-1 「フェリー乗場」  山頭火篠島八句 春風の聲張りあげて何でも十銭(他7句)  同  同  同  篠島神戸 梅の屋売店前      春風の聲張りあげて何でも十銭  同 碧南市西山町6-88 岡島良平氏宅庭内          へう/\として水を味ふ  同  同  同     同                  空へ若竹のなやみなし  同  同  同     同      飲む食べるしゃべるふざける  それだけが人生かこだはるなかれ  自分を信ずる道を行く外ない  同  同 山神町8 杉浦一丸氏宅前庭           水音の千年万年ながるる  同 安城市緑町2-2-7 雙樹寺境内    蒲団ふうわりふる郷の夢  好きな僕チャンそのまゝ寝ちまった  久しぶり逢った秋のふぐと汁  同 岡崎市下青野町東新居71 都築末二氏宅庭内  水があふれて水が音たてゝしづか  石段のぼりつくしてほっと水をいただく  水が龍となる頂ちかくも  同  同 上青野町字城屋敷7 六ツ美養鶏加工協同組合入口   卵を産んだと鳴く鶏の聲が秋空  同  同 中之郷町元山21 大聖寺 山崎延吉句碑側面   松はみな枝たれて南無観世音  空へ若竹のなやみなし  同 西尾市横手町北屋敷44-3 (株)フクチ    いちめんの菜の花の花ざかりをゆく  山羊鳴いて山羊をひっぱってくる女  同 高浜市稗田町6-2-10 丹鏡窯   山ふかく蕗のとうなら咲いてゐる   同 幡豆郡一色町佐久島 東港 大島入口 海釣りセンター前広場    島嶋人が乗り人が下り春らんまん  波の上をゆきちがふ挨拶投げかはしつゝ  同  同 幡豆町 榊原喜三氏宅庭内    空へ若竹のなやみなし  ふるさとは遠くして木の芽 (前庭)   人生即遍路 (裏庭)  同 豊川市豊川町1番地 妙厳寺境内 豊川閣(豊川稲荷) 左手前 春雨しとど私も参ります  どしゃぶりの電車満員まっしぐら 愛知県田原市福江町原の島37 潮音寺境内 願成閣前    あの雲がおとした雨にぬれてゐる  波音の墓のひそかにも  同  同 伊川津町郷中 鈴木折嶺(昇)氏旧邸前庭  風をあるいて来てふたたび逢へた  はるばるたずね来て岩鼻ひとり  まったく雲がないビントをあはせる  分け入っても分け入っても青い山     同 新城市門谷 鳳来町立自然科学博物館 駐車場脇    春雨の石佛みんな濡れたまふ  水音の千年万年ながるる  同  同 門谷 鳳来寺田楽堂内 欄間    山頭火献詠 春雨の石佛みんな濡れたまふ(他15句)  同  同 同 表参道ポケットパーク     山の青さ大いなる御佛おはす  種田山頭火日記 昭和十四年二月廿日の一節  同  同 同 鳳来寺 旧参道分れ道       ここからのお山のさくらまんかい  同  同 門谷上浦26-1 硯「清林堂」横     たたずめば山気しんしんなとせまる 福井県吉田郡永平寺町志比5-15 永平寺境内 正面右隣 龍門寺跡後方 てふてふひらひらいらかをこえた  水音のたえずして御仏とあり 生死の中の雪降りしきる 三重県鈴鹿市神戸2-20-8 龍光禅寺境内 横門内   分け入っても分け入っても青い山                (H.2.12.) 碑陰なし 京都府京都市北区杉坂道風町102 地蔵院 参道石段左側             音はしくれか  同  同 東山区今熊野宝蔵町70 即成寺門前     鬼手佛心(北朗)  鉄鉢の中へも霰  分け入っても分け入っても青い山    S,50.1.  同  同 左京区南禅寺草川町60 「順正」入口   こんやは雨がふる春雨                           碑陰不明