斎藤茂吉(1) 北海道虻田郡豊浦町礼文華海岸 美の岬 文学碑公園内 (JR大岸駅より約2km)   白浪のとどろく磯にひとりしてメノコ居たるを見おろして過ぐ         S.62.3.  同 中川郡中川町 見晴公園内            青々とおどろくばかり太き蕗が沢をうづめて生ひしげりたる          S.53.10.22  同  同  同 共和 元診療所前        さよなかと夜は過ぎつゝ志文内の山のうへ照らす月のかげの清けさ       S.53.10.22 青森県十和田市奥瀬十和田 花鳥渓谷 バラ園文学散歩道   現身に沁むしづけさや旅ながら十和田の湖にわれは来にけり 岩手県盛岡市梨木町2-1 伊藤氏宅庭内          ぽっかりと朝日子あかく東海の水にうまれてゐたりけるかも(6首併刻)      S.37.  同 北上市大通り2丁目 青柳児童公園内        日は晴れて落葉のうへを照らしたる光寂けし北国にして            H.4.3.26 宮城県仙台市青葉区青葉山 仙台城址 二の丸跡 三太郎の小径 わがこころ和ぎつつゐたり川の瀬の音たえまなき君が家居に          H.2.4.15  同 石巻市日和が丘2丁目 日和山公園内       わたつみに北上川の入るさまのゆたけきを見てわが飽かなくに         碑陰なし  同 大崎市鳴子温泉 尿前の関跡            元禄の芭蕉おきなもここ越えて旅のおもひをとことはにせり  同  同  同  湯元36 「鳴子ホテル」        おのづから硫黄の香するこの里に一夜のねむり覚めておもへる  同  同  同   潟沼湖畔   みづうみの岸にせまりて硫黄ふくけむりの立つは一ところならず  同 柴田郡川崎町 笹谷峠 八丁平         ふた国の生きのたづきのあひかよふこの峠路を愛しむわれは 山形県山形市大手町1-63 財団法人山形美術館前        山のべに匂へる葛の花房は藤浪よりも哀れなりけり              S.61.10.1  同  同 七日町4-5-30 円満寺境内    意乃豆加良善乎積太留代々遠經而白玉之波奈仁宝布加如し   (おのづから善を積みたるよゝをへて白玉のはなにほふが如し)         S.52.12.  同  同 蔵王山 熊野岳頂上            陸奥をふたわけさまに聳えたまふ蔵王の山の雲の中にたつ           S.9.8.  同  同 蔵王温泉 上の台 ダリヤ園      万国の人来り見よ雲はるる蔵王の山のその全けきを  とどろける火はをさまりてみちのくの蔵王の山はさやに聳ゆる         S.46.7.27    同  同  同  1118-2 「蔵王ガーデン」前庭   ひむがしに直にい向ふ岡に上り蔵王の山を目守りて下る            S.44.10.1  同  同  同  ユートピアリフト終点の上 観松平          陸奥の蔵王山並にゐる雲のひねもす動き春たつらしも              碑陰なし  同  同 蔵王上野南坂2116 蔵王第二小学校校庭    あかねさす日のまともなる高岡に心ゆたけく子らは学ばむ           S.38.11.  同  同 蔵王半郷33 故中山五右衛門氏宅前      もろともに教の親のみいのちのさきくいませと建つる石ぶみ          S.5.4.  同  同 飯田2-3-8 佐藤七太郎(七牛)氏宅庭内    秋日和十日つゝきてけふ一日時雨は降りぬ街はぬれつゝ            碑陰なし  同 上山市 JR上山駅前広場    朝ゆふはやうやく寒し上山の旅の宿りに山の夢みつ  同  同 北町弁天142 斎藤茂吉記念館後庭     あしびきのやまこがらしのゆく寒さ鴉のこゑはいよゝ遠しも          S.57.5.13 山形県上山市北町弁天1421 御幸公園内       蔵王山その全けきを大君は明治十四年あふぎたまひき             S.37.7. 同  同 同  同    同             ゆふされば大根の葉にふるしぐれいたく寂しく降りにけるかも         S.49.11.3  同  同 鶴脛町 月岡公園内             蔵王よりおほになたれし高原も青みわたりて春ゆかむとす           1972.6.21  同  同  同   同                足乳根の母に連れられ川越えし田こえしこともありにけむもの         S.36.10.  同  同 金瓶北165 宝泉寺境内          のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足乳根の母は死にたまふなり          S.48.5.10  同  同 金瓶 火葬場跡             灰のなかにはゝをひろへり朝日子ののぼるがなかにはゝをひろへり       S.57.5.14  同  同 同  神明神社境内   すでにして蔵王の山の真白きを心足らひにふりさけむとす  同  同 同 原56 金沢治右衛門氏宅庭内     大きみもほめたまひたる伯父の君はいのちながくてくにの宝ぞ         S.47.10.吉  同  同 十日町898 「亀屋旅館」中庭        ゆき降りし山のはだへは夕ぐれの光となりてむらさきに見ゆ          S.47.8.20  同  同 松山2-10-12 春雨庵庭内           上ノ山に籠居したりし沢庵を大切にせる人しおもほゆ             S.39.10.  同  同 同 1-52 栗川稲荷神社境内   上ノ山市長三選成りめでたくて茂吉思ほゆ道を思ほゆ  同  同 経塚山頂上               ひむがしの蔵王の山は見つれどもきのふもけふも雲さだめなき         S.51.11.4  同  同  同 駐車場(木碑)           たましひを育みますと聳えたつ蔵王のやまの朝雪げむり            1978.6.  同  同 白禿山頂上               松風のつたふる音を聞きしかどその源はいづこなるべき            S.51.3.  同  同 皆沢 路傍                 桜桃の花しらじらと咲き群るる川べをゆけば母をしぞおもふ          S.56.9.16  同  同 蔵王高原 坊平の公園内 一本松の下 平[たひら]ぐらの高牧[たかまき]に来てあかときの水飲み居れば雲はしづみぬ  S.48.11.  同 南陽市赤湯 鳥上(とりあげ)坂          をとめ等が脣をもてつゝましく押しつゝ食はむ葡萄ぞこれは          S.54.3.  同 東村山郡山辺町諏訪原 村社諏訪神社北隣      最上川流れさやけみ時の間も滞ることなかりけるかも             S.45.11.1