折口信夫(釈迢空)(2) 愛知県名古屋市中村区烏森町7-279 坪井瑞彦氏宅庭内    おしゃぐじの森のこのはゝひろふともあどけきものをめぐしとおもへ      S.50.9.  同  同   同  同 7丁目 禅養寺 大楠の緑陰   おしゃぐじの森のこのはゝひろふともあどけきものをめぐしとおもへ  同  同  中区三の丸1丁目 護国神社境内「心の塔」   現し世の数の苦しみたたかいにますものあらめや あはれ其も夢と過ぎつつかそけくもなりしかな 今も君やすらぎたまふとこしへのゆたのいこひに  同 刈谷市東刈谷町3丁目(野田町字大脇93) 稲垣氏所有 田圃の中 S.43.12.    くずばなは散りやますけりこゝすぎていふすきのむらを望まむとすも(依田秋圃歌併刻)     同 北設楽郡豊根村下黒川 わらび平 豊根村役場文化広場      山ふかくわれは来にけり山ふかき木々の梢の音やみにけり  同  同   同 坂宇場 八幡神社境内       鬼の子の群れつつ遊ぶ音きこゆ豊根の山の白雪の上   三重県北牟婁郡紀北町海山区中里 郷土資料館前庭    山めぐり二日人見ずあるくまの蟻の穴にも見入りつつなく   波ゆたにあそべり牟婁の磯に来てたゆたふ命しばしやすらふ  北牟婁の奥の小村にわく水のかなしき記憶来たる午後かな 奈良県奈良市春日野町160 万葉植物園内        この冬も老いかゞまりてならの京たきゞの能を思ひつゝゐむ         S.30.11.  同 桜井市高家(たいえ)1104 栢木(かやき)喜一氏宅庭内     しつかなるひと日なりにけりあくひつゝたいへのやまに人ゐるらむか     S.戊午(53).佳日  同  同 多武峰 談山神社   神寶とぼしくいますことのとふとさ古き社のしづまれる山  同  同 三輪1422 大神神社境内         やすらなるいきをつきたりおほ倭山青がきに風わたる見ゆ          S.48.7.  同 高市郡明日香村飛鳥707 飛鳥坐神社入口    ほすゝきに夕ぐもひくき明日香のやわがふる里はひをともしけり       碑陰なし  同 橿原市久米町934 橿原神宮 森林植物園内 うねびやまかしの尾の上に居るとりのなきすむきけばとほ代なるらし     S.29.9.3  同 葛城市染野387 石光寺境内    牡丹のつぼみいろたち来たる染井寺にはもそともゝたゞみどりなる      S.47.4.23  同  同 當麻1263 当麻寺中之坊 ぼたん園内 ねりくやうすきてしつまる寺のにははたとせまへをかくしつゝゐし      S.庚戌(45).  同 吉野郡吉野町吉野山 勝手神社境内      吉野やまさくらさく日にまうで来てかなしむ心人しらめやも         S.49.9. 和歌山県御坊市薗87-1 御坊市立体育館前      雪布理弖昏流光乃遠白尓小竹祝之墓杼巨呂見由   (雪ふりてくるる光の遠白にしぬのはふりの墓どころ見ゆ)          S.46.10. 大阪府大阪市浪速区敷津西1丁目 鴎町公園内   折口信夫生誕の地 ほい駕籠を待ちこぞり居る人なかにおのづからわれも待ちごゝろなる    S.58.3.  同  同  同 同 西1-2-12 敷津松之宮(大国さん)境内 春はやきこぶしのうれひさきみちてたゞにひと木はすべなきものを    S.53.11.  同  同 生野区勝山南3-3 御勝山南公園隅   小橋過ぎ鶴橋生野来る道は古道と思ふ見覚えのなき           S.57.12.吉  同  同 阿倍野区三明町2-4 天王寺高校   「遠やまびこ」より 島根県大田市仁摩町仁万 仁摩町中央公民館前       迩万の海いそにむかひてひろき道をとめ一人をおひこしにけり        S.50.11.吉 愛媛県東温市下林 三奈良神社境内               「伊予の国」より (旅を来て心つゝまし秋の雛買へと乞ふ子の顔を見にけり) 徳島県小松島市南小松島町4-43 JR南小松島駅前広場 小松島の停車場降りてひたぐもるこの夕暮も見覚のある 高知県吾川郡いの町大国町3093 椙本神社境内    いのゝかみこの川くまによりたまひし日をかたらへはひとのひさしさ     S.57.9.  同  同  同 天神町 仁淀川堤防(さくら堤)   いのの神この川ぐまによりたまひし日をかたらへば人のひさしさ 大分県竹田市向山田 鐙返墓地 大津秀夫墓誌碑    よきひとはいのちみじかくすぎしかどそのよきことを人はつたへむ       碑陰なし 福岡県福岡市城南区片江南町4-41-12 文学碑公園内 この冬も老いかゝまりてならの京たきゝの能を思ひつゝゐむ          碑陰なし  同 直方市直方701 多賀神社手洗場横    (表)多賀の宮みこしすぎゆくおひかぜにわれはかしこまる神わたりたまふ   (裏)つくしの日わかをとりをみにゆかむことをおもへり三とせの後も     S.49.10.吉            長崎県壱岐市郷ノ浦町片原 岳の辻山頂           葛の花踏みしだかれて色あたらしこの山道を行きし人あり  同  同  同  同   同 展望台下の林の中   葛の花踏みしだかれて色あたらしこの山道を行きし人あり(旧碑) 沖縄県那覇市若狭1-25-11 波上宮境内      なはの江にはらめきすぐるゆふだちはさびしき船をまねくぬらしぬ