エンハンスメントとは?

宝石の色、見かけのクラリティなどを向上させる人為的行為。色の安定性(トルコ石のスタビライゼーション:無色材の含浸)、靱性を向上させる場合もある。熱処理、照射処理、オイル処理、充填処理、拡散処理、コーティングなどがある。ある種の宝石には、日常的に処理が施されている。プリニウス(Plinius Secundus・23 AD - 79 AD)の博物誌(55 AD)には既にエメラルドに対するオイリングに関する記述があるから、宝石に対する処理は、少なくとも1950年以上前から行われている。現代の宝飾業界人に処理の正確な理解は必須であり、消費者に正しく伝える事が求められる。長く宝石に対する処理は業界内の秘匿事項とされてきたが、その様な姿勢ではもはや消費者の信頼を得ることは出来ない。正しく情報を開示し、消費者が宝石を選別するべきであり、それが長い目で見て消費者の信頼を勝ち取り、宝飾業界が発展する道である。

1994年、宝石鑑別団体協議会(AGL)と日本ジュエリー協会(JJA)は、宝石の情報開示に関するガイドラインを発表。処理をエンハンスメントとトリートメントに分類したガイドラインを示した。

「エンハンスメント」って何?宝石処理ってど〜いうこと?と思われている方も大勢いらっしゃるのではないかと思います。近年になって宝石を購入され鑑別書なるものが手元にあれば、それをご覧になって下さい。鑑別結果である「天然宝石○○を認む」と大きく書かれていると思いますが、どこかに小さく「○○ 宝石は一般にエンハンスメントが行われています」と表示されていませんか?(ダイヤモンドの鑑定書を除き、平成6年6月以前の鑑別書にはこの表記はありません。)「エンハンスメント」とは、宝石の改良処理のことで、国際規定では、「宝石の潜在的美しさを引き出す目的で、加熱や含浸などにより改良されたもの」とあり、取引(販売)時には「天然物」を名乗ることが許されています。私の知る限り、ダイヤモンドを除く?すべての宝石は、このエンハンスメントが行われております。その結果、鉱山より掘り出された原石をカット研摩だけされた宝石 言い換えれば、「総天然宝石」というのは、今現在ほとんど流通されていないのが実状です。ただし、このエンハンスメントは【改良処理】であって、「トリートメント」と呼ばれる【改変処理】(宝石の持つ本来の資質に関係なく、人工的に外観を変えること)とは、まったく別物の作業方法であり、トリートメント処理されたもの、つまりニセモノに近い意味合いを持ったものとは、根本的に違う!ということをぜひともご理解しておいて下さいね


エンハンスメントってなに???


最近鑑別書に、「***** には、一般にエンハンスメントが行われています」と記載されていますが、何のことでしょうか?上記の項目が鑑別書に記載されるようになったのは、一部の悪質な業者により、パールをピンク等に染めたり、ヒスイの中に混入している鉄分(ヒスイが茶色がかって見える部分)を酸を使って抜き取り、その中に接着剤の成分の一つであるエポキシ樹脂を圧力を使って注入したり(ヒスイその物の色を均一に見せるため)エメラルドのキズを目立たなくするために、エポキシ樹脂を注入したり(最近では、アクアマリン・ルビー等にも使われている物があります)人的に処理した宝石が数多く流通されたためです。

上記の物でしたら、熟練した人でしたらルーペ(拡大鏡)にてエポキシ樹脂といっしょに混入してしまう気泡を見分けられるはずですので、宝石の知識を多く持った人から買われることと、キズのなるべく少ない物を買われることを、お勧めします。一番困るのは人工的に加熱し、色を変えているサファイア・ルビーで、これはコランダムという鉱物ですが、無色の物から多種多様の色まであります。

一般的には、赤色の物をルビーとよび、その他の色の物をサファイアとよびます。

この色の違いは、酸化クロムが赤・チタニュウムと酸化鉄が青・酸化鉄が黄が原因で、この成分に熱が加わると、無色だった物に赤等の色がつきます。

この熱が自然に加わった物なのか、人工的に加えた物なのか調べるには容易ではありません。

私が知る限りでは、日本の鑑定鑑別業界でも統計資料が少ない為、加熱をしていない物を鑑別しても、数十パーセントの物しか分からないとの事です。

現地にて、人工的な手を加えられる前の物を仕入れられる人からか、人工的な手を加えられる前の物を仕入れられる小売店様から買われることを、お勧めします。






私共の考え方!!!



上記3項目は、web上で公開されている「エンハンストメント」について書かれている記事を抜粋したものです。
私共のアトリエでは、基本的に「エンハンストメント」は認めておりません。
しかし、低価格帯の商品については「しょうがない」とも思っています。
なぜなら、¥2.000-位で販売されているルビーのシンプルなピアス・・・・・・・・・・・・・・
ルビーの鑑定代が¥2.500-掛かるとして合計¥4.500-・・・・・・・・・・・・・・・・
皆さん、お買い求めになりますか?
やはりコストパフォーマンスの観点から考えると低価格帯の商品は「しょうがない」と黙認するしかありません。