星を見たかった心

星を見たかった心

 流星群見られましたか?僕は目覚ましを2時15分にセットしましたが...。目は覚めたんですけどね。布団から抜け出す元気がでませんでした。昨日の無気力の後遺症ですね。でも布団の中の夢とうつつの狭間で回想のような...、閃きのようなモノを感じていました。ほとんど忘れてしまいましたけどね。結局、早朝勤務ということで3時頃には起きました。歯を磨き顔を洗っていると暇人のオヤジ殿が起きていて、何かホザいています。
「凄いよオイ、1分間に10個以上見えたぞ。さーっとなぁ、尾が長かったぞ・・・。」
僕は少し悔しくなり、急いで外に出ました。車に乗る前の1〜2分だけ空を仰ぎました。2個見えました。薄い雲の間の北斗七星の辺りにね。でもそろそろ時間切れで車に乗り込みました。
 会社に向かう道はイカレタ夢追い人の帰り道でした。みんな欲張りで、きっと沢山の願い事を持っていたんでしょうね。星に願いを...なんて古くさいロマンチスト達。きっとほとんどが普通の人達。朝になれば歪んだ社会に順応しなければならない物言わぬ羊たち。この社会はどこか狂っていて、まともなコトとは、その狂気を受け入れられる狂気で...。誰もが薄々気づいていて、それでも抜けられずにいる悲しい世界。そんなちっぽけな平凡の中にもロマンチストは残っているんですね。柔らかい心は弱そうで実は結構強いモノ...。さっきの布団の中の閃きは、そんなことだったような気がしてニヤけてしまう僕がいました。

 願うことすら忘れて見た流れ星。その時思ってしまった言葉になる前の僕の心情...。どんなことを思ったかは内緒にしておきましょうかね。

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